こんにちは、seaです。
今回は「ホーロー鍋とは?メリット・デメリット!」についてご紹介します!
かつて、昭和の家庭にひとつはあった「ホーロー鍋」。
花や幾何学模様などポップな柄の、レトロでかわいいあのホーロー鍋を見かけることは少なくなりました。
一方で、デザインや使い勝手が進化した「ホーロー鍋」が人気を集めています。
耐熱性、保温性、保湿性が高く料理が抜群に美味しくなるホーロー鍋は、プロの方も使われることが多いようですが、最近ではご家庭でも取り入れている方が増えているようですね。
今回は「ホーロー鍋って何?」「メリット・デメリットを知りたい!」という方に向けて、「ホーロー鍋」の特徴やメリット・デメリットをご紹介します。
「キャセロール」という言葉も聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
キャセロールについて詳しくご説明していますので、気になる方は以下記事を参考になさってくださいね。
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ホーロー鍋とは?
「ホーロー鍋」とは、アルミニウムや鉄などの金属の表面にサビ止めや装飾のために不透明なガラス質のうわぐすり(釉薬)を高温で焼き付けた「ホーロー」を使った鍋のことです。
「ほうろう」や「琺瑯」と表記されることもあります。
ここで簡単に少しだけホーローの歴史について触れてみましょう!
「一般社団法人日本琺瑯工業会」によると、「琺瑯」という言葉の起源には定説がないようです。
一説によると、琺瑯という言葉は七宝質(七宝焼の「七宝」ですね。)という意味で、梵語で七宝質を「払菻嵌(フーリンカン)」といい、そこから「払菻嵌(フーリンカン)→払菻(フーリン)→発藍(ハツラン)→仏郎嵌(フーロウカン)→法郎(ホーロー)→琺瑯(ホーロー)」と変化したという説が有力のようです。(森盛一氏による「琺瑯工業」からの解釈)
また、ほうろう加工の現存する最古品は、同工業会によると紀元前1425年頃のエーゲ海ミコノス島の発掘品と推測されています。
日本には飛鳥時代(西暦593年〜710年)に渡来したと言われています。主な例として正倉院の十二陵鏡や桂離宮のふすまの引手や釘隠し、江戸時代には刀や印籠、煙草入れの装飾として、主に七宝として「装飾品」としての道を歩みます。明治時代になってようやく実用品として使われるようになりました。
さて、再び「ホーロー鍋」に話を戻しますが、「ホーロー鍋」には2つの種類があるのはご存知でしょうか。
- 鋳物(いもの)ホーロー鍋
- 鋼板(こうはん)ホーロー鍋
簡単にそれぞれの特徴をご紹介しますね。
鋳物ホーロー鍋
金属を高温で溶かして固めた鋳物にホーロー加工をして作られた鍋。
鍋にゆっくりと熱が伝わり、じっくりと加熱。保温・保湿に優れています。
一方で金属のかたまりなので重さがあります。
鋼板ホーロー鍋
鋼を板状に加工したものにホーロー加工をして作られた鍋。
鋳物のものと比べ熱の伝わり方が早く、軽くて鋳物ホーロー鍋よりも安価。一方で、鋳物ホーロー鍋より保温・保湿性は高くなく、熱しやすく冷めやすいのが特徴です。
3000年以上も前から作られているホーロー。
技術の発展によってフッ素加工の鍋や耐熱ガラスなど新しい製品が生まれている現在でも、ホーロー鍋のニーズは変わりません。
ホーローの機能性はもちろん、ノスタルジックな温かみがある佇まいやかわいいデザインのホーロー鍋は今でもとても人気がありますよね。
ここからは、「ホーロー鍋」のメリット・デメリットについてご紹介します!
ホーロー鍋のメリットとは?
「ホーロー鍋」は以下のようなメリットがあります。
- おいしく調理できる
- 酸やアルカリに強い
- 匂いがうつりにくい
- お手入れがラク
- IH(電磁調理器)が使える
- 素敵なデザイン
一つ一つご紹介しますね。
メリット①:おいしく調理できる
厚みがあり気密性が良いホーロー鍋は、誰でもおいしく調理することができます。遠赤外線で材料の中まで火が通りやすく、食材本来の旨味を引き出すため簡単においしく仕上がります!
他の鍋よりも保湿性にも優れているため、例えば野菜に旨味がしみしみのポトフなど、じっくり加熱して作るスープや煮込み料理に向いています。
他にも蒸し料理や、最近ではご飯が美味しく炊けるので電気炊飯器ではなくホーロー鍋で炊飯する方も多いようですね。
メリット②:酸やアルカリに強い
ホーローは酸やアルカリに強いため果物を使ったジャム作りにも最適!
また、食材の成分に影響を受けにくいため料理を入れたまま長時間保存しても問題ありません。例えば、梅干しやぬか漬け、マリネなどの保存容器としても最適。
フッ素樹脂加工などコーティング加工している鍋は、食材の塩分などがコーティングを痛める原因に。一昼夜程度であれば料理を入れたまま保存ができますが、長時間の保存には適していないので要注意。
その点ホーロー鍋であれば、調理して余った料理をそのまま冷蔵庫で長時間保存することもできて便利ですね。
メリット③:匂いがうつりにくい
表面のガラスコーティングのおかげで食材の匂いが移りにくいのもメリット。
カレーやニンニクたっぷりの煮込み料理なども、鍋への匂い移りを気にせず作ることができますね!
メリット⑤:お手入れがラク
表面のガラスの非吸着性により、匂いがつきにくいのはもちろんのこと、汚れがつきにくいのも嬉しいポイント。
基本的にお手入れは、台所用中性洗剤とスポンジでやさしく洗えばOK。
焦げついた場合も、熱湯を入れるか、鍋の汚れが気になるところまで水を入れて沸騰させてしばらく放置し、焦げや汚れをふやかしてからスポンジでこすれば簡単に落ちますよ。
メリット⑥:IH(電磁調理器)が使える
IHが使えない鍋が多い中、ほとんどのホーロー鍋は直火もIHも使えるものが多いです。
一つ持っていれば、ガス、IH、なんならアウトドアでも使えてとっても便利。使うシチュエーションの幅が広がりますね!
ただ、製品によるかと思いますので、念の為購入前にIHが使えるかチェックしてみてくださいね。
メリット⑦:素敵なデザイン
ガラスを焼き付けたホーロー鍋は、表面がなめらかで美しい色と光沢も特徴。経年変化しにくいためキレイな色が長期間続きます。
かつてのレトロなデザインのかわいい鍋はもちろん、最近ではスタイリッシュなデザインのものも増えています。
そのまま食卓に出して、テーブルコーディネートをおしゃれに演出することもできますね。
ホーロー鍋のデメリットとは?
逆に、「ホーロー鍋」にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
- 衝撃に弱い
- 急な温度変化に弱い
- サビが発生しやすい
- 空焚きができない
- 炒め物に向かない
- 重い
こちらも一つ一つご紹介しますね。
デメリット①:衝撃に弱い
衝撃に弱い点はデメリット。
表面のガラス質にヒビが入ったら、その部分からサビが発生したり割れ広がることがあります。
経年変化せず耐久性も高いため、適切にお手入れすれば長い間使えるホーロー鍋。硬いものをぶつけたり、落としたりしないよう慎重に扱う必要がありますね。
デメリット②:急な温度変化に弱い
鍋を急に冷ますのもホーローのはがれやひび割れの原因に。調理したての熱々のホーロー鍋に水をかけると、ガラスが縮んでひび・割れの原因になります。
調理後に洗う場合は、ある程度自然に冷ましてから洗うのがポイントです。
デメリット③:サビが発生しやすい
鍋の口部分はホーロー釉薬がかかっていない製品が多く、サビが発生しやすいです。鉄サビは人体に有害ではありませんが、見た目がちょっと気になりますよね。
サビはスポンジで簡単に洗い落とすことができ、使い続けることができますのでご安心を。
デメリット④:空焚きができない
空焚きとは、鍋の中が空っぽのまま加熱すること。
空焚きはホーローの剥がれやひび割れの原因になるだけではなく、本体の変形や取っ手やツマミの破損につながります。ごまなどごく少量の食材を炒るような調理も避けた方が良さそうですね。
デメリット⑤:炒め物に向かない
ホーローの表面の傷からひび割れにつながる場合があり、炒め物・炒り物には向きません。
煮込み料理やジャム作りでも金属のフライ返しやヘラは傷の原因になるため、シリコンや木製のキッチン用具を使うのをおすすめします。
デメリット⑥:重い
特に鋳物ホーロー鍋は、普通の鍋よりかなり重いものが多いです。
出し入れやお手入れが面倒で使わなくなる場合もあるみたい。使う人、使用頻度、収納場所などを考慮して選ぶのが良さそうですね。
まとめ
最近では、フッ素樹脂加工やテフロン加工など使い勝手の良い鍋も増えてきました。
それでも、美味しく調理でき温かみのあるレトロな雰囲気に魅了されている方も多く人気が高い「ホーロー鍋」。
メリットとデメリットを理解して、お気に入りの鍋を探してみてはいかがでしょうか。
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