「オーベルジュ ドゥ オオイシ」は香川県高松市にある瀬戸内海沿いにあるオーベルジュ。
静かな瀬戸内海のほとりに佇む海辺の小さなホテルは、食事はもちろんのこと宿泊施設としても快適で素敵なものでした。
オーベルジュ ドゥ オオイシの宿泊記・レビューをこちらのブログでまとめてご紹介します。
1.オーベルジュとは?
宿泊記に入る前に、まず「オーベルジュ」について簡単にご紹介。
「オーベルジュ」とは、基本的に郊外にありシェフがその土地の食材を用いて腕をふるう宿泊施設付きレストランです。
通常のレストランを備えたホテルとの違いは、オーベルジュはレストランで食事を頂くことがメインでその延長線上に宿泊施設がある点。
基本的に食事の提供がメインで宿泊施設はその付属であるという考え方から、簡素な宿泊施設を持つオーベルジュもあったのですが、
最近では食事だけではなくホテルの機能も充実させていて、ホテルと全く遜色のない、もしくはそれ以上の満足度の高いサービスを提供しているオーベルジュが増えています。
2.オーベルジュ ドゥ オオイシの立地
オーベルジュ ドゥ オオイシは「香川県高松市屋島」にあり、瀬戸内海に面した海辺沿いにあります。
- 飛行機の場合:高松空港から車で約50分
- 電車の場合:JR高松駅より車で約15分
- 車の場合:高松道高松中央ICより車で約15分
ホテルの送迎サービスはありませんので、公共交通期間でお越しの方は、タクシーもしくはレンタカーを手配する必要がありますね。
車で向かう場合は、ホテルの駐車場は
- 無料
- 駐車可能台数も客室数よりも多い
ため、事前に駐車場の予約をしなくても停められますが、気になる方は予約しておいた方が良さそうですね!
私達は四国を車で巡る旅の途中であった為、そのままレンタカーで向かいました。
オーベルジュ ドゥ オオイシに続く県道150号線は道幅が狭いので、運転する際には十分注意してくださいね。
長閑な雰囲気の住宅街を通る細い県道をしばらく進みます。
途中、まさにこわもての形相で「シートベルトの着用」を促す「仕事の鬼」に一瞬怯みつつも、
そのまま細い道を突き進むと、オーベルジュ ドゥ オオイシに到着しました。
高松駅方面から途中で左折して県道150号を進んできた場合、右手がレストラン、左手がホテルです。
どちらも白いモダンな建物で迷ってしまいますね。
セキュリティのためホテルは常時鍵が掛かっていて入られませんので、到着したらレストランに顔を出すか、ホテルに電話をする方が良いようです。
到着して停車して車から出ようとした所、ちょうどホテルの方が出迎えて下さいました。
ホテル棟に入りロビーを抜けると、中庭があり、真ん中に大きな木が。
左官の跡を残した味わいのある白い壁と緑のコントラストが美しい。
芝生も綺麗に手入れされています。
西日が当たって白い壁が温かみのあるクリーム色に変わり、南フランスの片田舎に来たような穏やかな雰囲気に包まれています。
白い壁の通路を進むと、シンプルな木の扉が見えました。
今回二泊する客室のエントランスです。
無駄を削ぎ落としたシンプルなエクステリアと重厚で素朴な木の扉の組み合わせが、まるで修道院のような静謐な雰囲気。
屋島の林に囲まれたホテルの静けさが、なおさらそう思わせるのかもしれません。
3.オーベルジュ ドゥ オオイシの室内
今回宿泊したのは屋上デッキ付きの106㎡の部屋。
居室が75㎡、屋上デッキが31㎡で、2名で宿泊するには十分過ぎるくらいの広さ。
真っ白な壁に真っ白な高さのある天井。
とても開放感がある空間で、声を出すと音が反響します!
テラコッタ色のタイルの床にラダーバックの木製チェア、艶のある木製テーブル、アンティークのようなテーブルランプが、南フランスの田舎のような素朴で居心地の良い雰囲気。
天井まで届く大きなガラス窓からは目の前に瀬戸内海が臨めます。
外の様子は後ほどご紹介いたしますね。
ちなみに室内にはテレビはなくCDプレーヤーが備え付けられています。
滞在中は、日常を忘れ、お気に入りの曲と共に非日常を味わうのが、このホテルの醍醐味の一つかもしれませんね。
ベッドスペースは、テーブルやソファーのあるスペースからは離れた仕切壁を挟んだ場所にある為、プライバシーが保たれています。
日差しが直接ベッドスペースに入らないため眩しくないのも◎!
間接照明が白い壁と天井を照らして反射光が優しく広がって、リビングスペースよりも天井が低いこともあり、宿泊者を包み込んでくれるような落ち着いた空間です。
ベッドスペースの奥に進むと、バスルームに続きます。
洗面室、バスルームは白いタイルで統一されています。
間接照明が白い空間に陰影を与え、空間全体がモダンな雰囲気になり、それと同時に落ち着きも。
無駄を削ぎ落としたキリッとしたインテリアは清潔感がありますね!
バスルームにはバスタブとシャワースペースが併設されています。
ガラス窓から陽の光が入る為、明るくて開放的!
シャワールームにはハンディシャワーとオーバーヘッドシャワーの両方が備え付けられていて快適なシャワータイムを過ごせそう。
オーバーヘッドシャワーは水圧が強くて頭皮への刺激が心地良い!
アメニティはロクシタン。
必要なものは十分に揃っていて安心。
「お手入れやお化粧などはどこですれば?」
と思った皆さま、ご安心下さい。
ちゃんと素敵なバニティコーナーも別に室内に設けられています。
ドライヤーはもちろん、アクセサリーハンガーや小さな手鏡も用意されています。
小さな手洗いボウルもあるので、化粧品や整髪料で手が汚れてもすぐに洗い流せるのはとっても有り難い。
トイレやバスルームとバニティコーナーが分かれている為、他の人を気にせずに椅子に座ってゆっくりと身支度をすることができますね。
4.オーベルジュ ドゥ オオイシの屋上テラスと芝の庭
せっかくなので、日没前に屋上テラスに上がってみました。
テラスへはシャワールーム横の扉から上がることができます。
美しい夕陽に、思わず感嘆の声が出てしまいました。
オーベルジュドゥオオイシの客室は全て瀬戸内海に面していて西を向いて建てられています。
その為天気が良いと綺麗な日没を見ることができます。
白い寝椅子に身体を預けて黄金色に輝く光をしばらくうっとりと眺めていましたが、暗くなる前に芝の庭にも出てみたくなり、1階に戻ることにしました。
1階のテラスから階段を降りて、そのまま外へ。
綺麗に整えられた蒼々とした芝の庭が目の前に広がり、その奥に静かな瀬戸内海が広がっています。
文字通り海まで目と鼻の先。
この日はまだ他に宿泊者がいなかった為、ホテルの宿泊棟の全景を撮影してみました。
白い壁とコンクリート打ち放しが調和した、大きな窓が特徴的なモダンなデザイン。
素敵ですね!
客室のインテリアもそうでしたが、フレンチカントリー風にし過ぎない、でもモダンになり過ぎない、絶妙なバランスが丁度良い気がします。
芝の庭を一段海側に降りると、小さな静かな砂浜が広がっています。
波打ち際からの夕陽の眺めは「圧巻」の一言。
東京に住んでいると、神奈川や山梨方面に山があったり、高いビルに囲まれていたりで夕陽が沈むのを見る機会がとても少ないように思います。
海や地平線に沈む前に、山々やビルに夕陽が遮られてしまうという感じでしょうか。
遠くにちょこっと見える富士山の頭越しに消えていく夕陽も、それはそれで綺麗なものですが。
美しく沈んでいく夕陽を眺めるのは、一層特別で貴重なひとときに感じられました。
陽が沈むと一気に辺りが青暗い色に移り変わっていきます。
対岸の街の灯りや、ゆっくりと行き交う船の照明が見えます。
瀬戸内海を眺めていると、必ず対岸の陸地や島が目に入ります。
市井の生活感と非日常のバランスが私には丁度良く、リラックスしていつまでも海を眺めていられる気がします。
千葉県の九十九里浜とか、高知県の室戸岬とか、沖縄の離島などから太平洋や東シナ海の大海原を眺めると、美しいと思うと同時に畏怖というか、一面「海」な状況になぜかいつも少し恐怖を感じてしまいます。
泳ぎが苦手な金づちだからかもしれません。(笑)
翌朝
瀬戸内海は朝も夜も変わらぬ穏やかさで、波の音がとても優しく、ぐっすりと眠ることができました。
起き抜けにすぐテラスに出てみました。
今朝も安定の癒やしの風景です。
再び目の前の浜に降りてみました。
昨日の夕刻の輝いた雰囲気とはまた異なった表情で、のんびりとした碧い海が広がっています。
絶えることなく大小の船が行き交い、暮らしの息遣いを感じる温かい海だなぁと思います。
柔らかく温かい日差しと吹き渡る心地の良い風。
瀬戸内海のこの感じ、とても気に入りました。
屋上テラスに再度上がってみます。
相変わらず景色は爽快。
左右の白い壁が無ければもっと良いけれど。
まぁ、この壁のお陰で人目を気にせずゴロゴロできるのですが。(笑)
夜は満点の星や流れ星も見ることができます。
滞在中、2つの流れ星を見ることができました。
懲りずにまた中庭に降りてホテル建物の写真をパチり。
芝の庭には客室毎の境界線がありません。
他にも宿泊者がいる場合は、芝をうろうろすると目が合ったり、室内の様子が目に入ってしまったりして、ちょっとお互いに気まずくなってしまうかもしれませんね。
ご注意下さい!
また、目の前の浜もプライベートビーチではありません。
ほとんど人は通りませんので、テラスに出てのんびりするのも問題なし!
5.オーベルジュ ドゥ オオイシのディナー
ディナーは、ホテル棟から道路を挟んだ隣にあるレストランに移動していただきます。
既に複数のグループの方が着席され食事を楽しんでいたため、室内の写真を撮ることができませんでしたが、
レストランも天井が高く実際の平米以上に広く感じる空間です。
こちらのレストランは、宿泊者だけではなく、食事のみを楽しむビジターの方も利用可能。
この日も私達宿泊者の他に、4人家族と、8名程度のグループと何組かのカップルがいらっしゃいました。
ドレスコードは特に指定されていませんが、短パンやトレーナー、ビーチサンダルなどカジュアル過ぎる格好は避けた方が良さそう。
ちなみに、こちらのレストランはディナーだけではなくランチもやっているようです。
営業時間は、
- ディナーは18:00〜20:00(ラストオーダー)
- ランチは11:30〜13:30(ラストオーダー)
ディナーの終わりが少し早めなので、スタートが遅れる場合はご注意を!
宿泊プランによってコースの内容が異なる場合がありますが、通常のディナーは2種類用意。
- シェフのおすすめコース(前菜2品、サラダ、魚料理、肉料理、チーズ、デザート、コーヒーまたは紅茶)
- プリフィクスコース(アミューズ、前菜2品、メイン料理、チーズ、デザート、コーヒーまたは紅茶)
プリフィクスコースをいただきましたが、野菜や魚など地元の新鮮な食材がふんだんに使われたフランス料理で、量と内容共にとても満足する内容でした!
(1杯目のビールからテンションが上がってしまい、残念ながらディナー時の写真を撮るのをすっかり忘れてしまいました。。)
メイン料理が終わると、デザートをサーブしてくれるレストランが多いと思いますが、こちらのレストランはデザート前にチーズも用意してくれるため、メイン料理が終わってもワインを楽しむことができます!
デザートはワゴンサービスで好きなものを選ぶタイプ。
ワインリストはフランスワインを中心に100種類ほど、化学肥料や酸化防止剤を使用しない自然派のワインも取り揃えられています。
ソムリエが料理に合ったワインを提案してくださるのも楽しい!
マダムも料理をサーブしてくださいましたが、陽気で気さくな楽しい方でした。
レストランの方との会話もサービスの一つとして、とても楽しい時間を過ごすことができました。
6.オーベルジュドゥオオイシの朝食
初日は早朝から張り切ってさぬきうどん巡りを楽しんだためホテルで朝食をいただきませんでしたが、その翌日の朝はゆっくりと朝食をいただくことにしました。
天気が良かったので客室のテラスにて。
白いテーブルクロスを丁寧に敷き、朝食をセッティングして下さいました。
コンチネンタルブレックファーストのスタイル。
パン、バター、自家製ジャム、日替わりスープ、フルーツ(またはサラダ)、オレンジジュースと、ポットにたっぷりと入ったコーヒーをいただけます。
クロワッサンやライ麦パンなどパンは焼き立てで温かく、自家製ジャムやバターとの相性も良く、とても美味しかったです。
卵料理や肉料理が付いていませんので、朝からお腹一杯食べたい人には少し物足りないかもしれませんね。
温かい日差しと爽やかな風を感じながら優雅な朝食を楽しむことができました。
ちなみに、パンは、オーベルジュに併設されたブーランジェリーでも購入することが可能です。
チェックアウト後に購入予定が、出発の慌ただしさですっかり忘れてしまったのがとても心残り。
まとめ
オーベルジュというだけあって食事のクオリティが高く、また食事だけではなくホテルとしてもハード面でも快適で素晴らしい体験をすることができました。
ホテル滞在中は、至れり尽くせりというよりも客人のプライベートを尊重するサービスの為、人目を気にせず気ままにのんびりと過ごしたい方におすすめです。
何よりも、部屋から見える瀬戸内海の穏やかな自然と美しい日没の景色は、ホテルの滞在をより一層素敵なものにしてくれることでしょう。
もっと近くにあったら何度も再訪できるのに、と残念に思いつつも、またこちらに再訪するのも目的の一つとして四国を訪れたいな、と思っています。
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